歯ぎしり・食いしばりを改善する方法とは？
歯科医院でのボトックス治療

睡眠中の歯ぎしりを家族に指摘されたり、無意識に食いしばりをしていて顎が疲れている･･･そんな症状はありませんか？歯ぎしりや食いしばりから来る肩こりや頭痛でお悩みの方も多くいらっしゃいますし、歯にヒビが入ってそこから虫歯になることも。自分では無意識のため、対策も難しいですよね。歯科医院でのボトックス治療で、歯ぎしりや食いしばりを改善できるのはご存知でしょうか？ここでは、歯科医院でのボトックス治療についてご説明していきます。

１．ボトックス治療（ボツリヌストキシン治療）とは？

ボトックスとはボツリヌストキシンと呼ばれる、ボツリヌス菌から抽出されるタンパク質の一種を、噛む時に使う咬筋などの筋肉に注射し、過度な筋肉の緊張を和らげる治療です。

筋肉の過度の働きをゆるめることで噛む時の力が弱まり、歯や顎関節にかかる負担を軽減します。

ボトックスは美容治療でシワ取りとして知られていますが、歯科では筋肉を弛緩させる作用があるため、歯ぎしりや食いしばりに有効な治療法です。歯ぎしりや食いしばりの治療として、マウスピース（ナイトガード）をつける治療法もありますが、毎日装着するのが面倒な方や、マウスピースの違和感が気になる方にはボトックス治療がおすすめです。

２．ボトックス治療はこんな方におすすめ

• 歯ぎしり、食いしばりを改善されたい方
• マウスピース（ナイトガード）の使用が合わない方
• 歯ぎしり等から来る、頭痛や肩こりを緩和させたい方
• エラが張っている方
• 口元のシワが気になる方
• ガミースマイルを改善されたい方

上記以外でも気になられる点がある方は、お話を伺った上でボトックス治療を含め、患者さまに合う治療をご提案させて頂きますので、ぜひ一度ご相談下さい。

３．歯科医院でボトックス治療を受けるメリット

ボトックス治療というと美容外科で受診するイメージが強いですが、歯科医院でボトックス治療を受けると、噛み合わせ等の口腔内の状態や顎関節などを考慮し、併せて必要な処置を行うことでよりバランスの取れた総合的な治療が可能になります。口腔内からのアプローチができるのは歯科医院ならではです。

ここでは歯科医院でボトックス治療を受ける具体的なメリットをご説明します。

・歯ぎしり、食いしばり、顎関節症の改善

筋肉の緊張を弛めることで歯ぎしりや食いしばりを改善し、噛む力を低下させることができます。噛む力が弱まるため、顎関節への負担も軽減され顎関節症の改善にも効果があります。

歯ぎしりや食いしばりの治療では、ボトックス治療で噛む力を弛めたりコントロールしながら、マウスピース治療と併用することでより効率的に改善することもできます。マウスピース治療を行なっている方もぜひご相談ください。

・お口周りのシワの改善

お口の周りの筋力を弱めることによって、ほうれい線を目立たなくさせたり、顎の梅干しシワや口元のシワを改善する効果があります。

・その他副次的効果

咬筋の緊張を緩和させることにより、歯ぎしりや食いしばりが原因となっていた肩こりや頭痛の改善、小顔効果、歯ぎしりや食いしばりによる歯の摩耗の軽減などが期待できます。

４．ボトックス治療の注意点

• 注射をした部位の腫れ・内出血・疼痛などが出る場合があります。
  ほとんどが一時的なものですので、時間の経過とともに自然に消えていきますが、長引くようでしたら医師に相談しましょう。
• ボトックスを投与した最初の１週間は顎が重い・だるいなどの症状を感じることがありますが、時間経過とともに自然に消えていきます。
• 対症療法ですので、継続的に治療を行うことで効果が長続きします。
• 妊娠中、または妊娠の可能性がある方・妊娠をお考えの方は施術を行うことができません。

７．まとめ

歯科でのボトックス治療についてご説明しました。

ぜひ、歯ぎしりや食いしばりに悩んでいらっしゃる方はご相談ください。マウスピース治療をしている方にも併用で治療が可能ですので、お口の状態を見せて頂きながらご相談できればと思います。